ある日突然、母が僕たち家族の前から消えた。
それはあまりにも突然で
僕に一言もなく、予告なしで消えた。
誕生日が目前だったにも関わらず・・・。
僕の家族は
僕の家族の誕生日が来ると
必ず家族だけでサプライズpartyをする。
「絶対」の行事だった。
わかっていながら驚かせ
わかっていながら驚いて
年々やっていると
気まずい空気が漂う事も当たり前で「誕生日」という一日を過ごす。
これが我が家の「絶対」
だからありえない。
だから今日僕は「絶対」をぶっ壊す。
それでも誕生日会を行うこの「絶対」をぶっ壊す。
この狂った家族をぶっ壊す。
母が帰って来ないとわかっていても・・・
だってお母さんがいないのだから
これが僕が贈る家族へのプレゼント。
どこまでも暴走する、救いようのないアットホーム?コメディ。
「アメリカン家族は自伝のつもりで書きました。
そのせいで自分から離れられず、物語として構築できたか自信がありません。
だから今回、何もかもお任せしました。
きっとゴジゲンの時より面白いはずですよチクショウ!」
ゴジゲン 松居大悟